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NISHI-AZABU OFFICE PROJECT

  • サービス店舗
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  • 物販店舗・飲食店
  • 鉄骨造
SCROLL

首都高速に面して建つスリムなオフィスとして、本計画では「走行中の車窓から見える一瞬の印象」を建築の核に据え、遠方からでも最上階のシルエットがふっと浮かび上がるよう意図している。高速道路上では視線が留まる時間は短い。だからこそ、細部の情報量に頼るのではなく、屋上の大きな庇が描く端正な輪郭、縦に伸びるリズム、ガラス面に映り込む光の変化といった“形の強さ”によって、流れる視線のなかでも建物の存在を確実に捉えられる構成を目指した。

車の速度とともに景色が連続していく中で、この建物は都市のスカイラインを軽やかに切り取り、周辺エリア全体のアイデンティティを象徴するランドマークとして機能することを狙っている。昼間は透明感のあるファサードが空の明るさを受け止め、縦の要素が陰影を生みながら端正な表情をつくる。夕刻から夜にかけては内部の光がにじむように立ち上がり、上部のシルエットがより明確に輪郭化される。

日々の通勤や物流の流れのなかで、繰り返し視界に現れることは、単なる視認性を超えて「記憶の中に定着する風景」をつくる行為でもある。いつものルートで、いつもの時間に、いつもの角度から立ち現れる——その反復が強い印象を育て、やがて街の時間や動線と結びついた存在として、人々の中に静かに刻まれていく建築となることを目指した。

DATA

所在地 東京都港区
用途 飲食店、サービス店舗、物販店舗、事務所
設計期間・監理期間 2021.05-2022.03
敷地面積 85.45㎡
建築面積 70.57㎡
建蔽率 82.58%
延床面積 566.12㎡
容積率 599.87%
階数 地上10階
構造形式 鉄骨造

concept

ガラスリブの繊細な表情と建物の輪郭を都市に映し出す照明演出

ファサード


外周には細かなガラスリブを途切れなく連続して配列し、昼間は空や周辺建物の気配を柔らかく反射させながら、内部で生まれるワークシーンをかすかににじませることで、軽やかで奥行きのある透明な印影をつくり出している。さらに延焼ラインに対しては防火壁を挿入して巧みにかわし、開口部のプロポーションやディテールの決定に大きな自由度を与えることで、都市の表情に呼応する繊細なファサードを実現した。昼夜で異なる表情をまといながらも、一貫して端正な垂直性を強調する外観としている。訪れる人はアプローチしながら、ガラス越しに浮かぶ光や人の動きを感じ取り、ビル全体が都市のダイナミズムを受け止める器であることを自然と意識させられる。

人々を内部に誘う低層部のデザイン

アプローチ


繊細な縦ルーバーが軽やかなスクリーンとなって街路との境界を和らげ、都心の喧騒を受け止めながらも、奥へと誘う開かれたエントランスを形づくる。各階に忍ばせたライン照明と、屋上をぐるりと縁取る光のフレームは、日没とともに静かに立ち上がり、ファサード全体を宙に浮かぶレイヤーのように輝かせることで、都市高速を行き交う視線に強い印象を刻む。来訪者を迎える足元には、温かみのある光と質感豊かな仕上げ材を重ね、硬質な都心の風景のなかにも、人のスケールで都市のうつろいを感じ取れる、細やかな表情を与えている。歩道を歩く人々は、ルーバー越しに漏れ出す光と気配に導かれ、内部へと自然に引き込まれる。建物は昼は控えめに街並みに溶け込み、夜は光の柱として周囲のビル群とは異なるリズムを都市に与えることを意図している。こうした光の演出により、一日の時間の移ろいとともに表情を変える、都市の新しい玄関口としての役割を担うことを期待している。

デザインコンセプトを実現するディテール

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