六本木に計画するセットアップオフィス。テナントはベンチャー企業をターゲットとし、DXやサブスクリプションを取り入れた最新のオフィス仕様としている。
南側に広がる眺望を生かし、ガラススクリーンとハイカウンターを設置。仕事だけでなくリフレッシュもできる場所を随所に配置している。
1階には、基準階テナントが自由に使える共用のコワーキングスペースを計画。エントランスアプローチの雰囲気づくりにも寄与するデザインとしている。
Design architects：Gensler
基本計画：Field Design Architects
DATA
| 所在地 | 東京都港区 |
|---|---|
| 用途 | 事務所 |
| 設計期間・監理期間 | 2021.03-2021.09 |
| 敷地面積 | 323.80㎡ |
| 建築面積 | 217.58㎡ |
| 建蔽率 | 67.4%(100%) |
| 延床面積 | 1593.81㎡ |
| 容積率 | 451.3%(452%) |
| 階数 | 地上8階 |
| 構造形式 | 鉄骨造、現場造成杭 |
計画敷地の特徴について
象徴的デザインが多い六本木で、必要なのは周囲の建物と差別化できるデザイン
街並みの分析より効果的なデザインを抽出
計画地周辺は駅近立地で建物用途にまとまりがないため、ポテンシャルを引き出す敷地計画やデザイン、アイレベルでの見え方にこだわることで「Bizflex Roppongi」を際立たせることができる。
デザインキーワード
INTERSECT by GATEWAY
デザインコンセプトの構築
デザイン案 Option1
Bizflex のデザインコンセプトである「LINE」で作られており、デ・ステイルのように線が交差している。それらの線は「GATE] の輪郭を作り出し、建物を大きく魅せる効果も期待できる。大きな線の組み合わせで構成された形態は印象的なファサードとなる。
外観デザイン検討案1
デザイン案 Option2
Bizflex のデザインコンセプトである「SURFACE」から作られており、重なりあった部分が大きな「ロの字型の」ゲートを作り出している。
外観デザイン検討案2
デザイン案 Option3
Bizflex のデザインコンセプトである「LINE」で作られたデザイン。面の縁取りが大小 2 つのゲートを表現する。
外観デザイン検討案3
オフィス空間の質向上
多様な人とアイデアが自然に交わり、新たな共創が生まれるコワーキングスペース。仕事・交流・発見が連鎖し、創造性を最大化する場を提供する。
建物入居者が利用可能な高品質ラウンジ
大きさの異なる MTR を雁行型に配置したプランを利用し、南北に 4 つの壁が並ぶ。それらの壁にはブランドのロゴマーク、アートワーク、グラフィックが飾られる。南北のラインを強調する壁を利用して、床、屋根のデザインもライン状に構成される。更に、木の床がエントランスの廊下まで延長されていたり、エントランスの天井がコワーキングスペースに延長されていたりすことで、重なりを感じるデザインとなっている。
また、天井の一部をライン状にスケルトン天井とすることで、Bizflex シリーズらしいラフさを表現する。中央には人の動きに合わせた流線型ウェルカムバーを配置しており、シンボルツリーによって六本木のような大都会においても自然を感じられる空間となる。エントランスに配置された L 型の照明は照明や DX と連動して、照度がグラデーショナルに変化し、印象的な「GATE」を演出する。
1階共用コワーキングスペース
建物の構えとなる低層部のデザイン
コワーキングスペースから伸びたライン状の木目調タイルが外まで伸びていることで「街」と「建物」に重なりを表現する。イベント開催時には駐車場部分を利用してキッチンカーなどを誘致して賑わいを演出することもできる。
東側にはあえてフェンスなどは設けずに植栽で仕切りを作ることで、東側から建物を見た時に、エントランスが大きく見えるようにする。西側には大きな樹木に加えて、既存の建物に植えられていたサボテンを植えて、この場所固有の「BIOPHILIA」を演出する。
エントランス
