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WORKLAND OFFICE AND SHOP

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ワークランドの本社ビル+店舗の計画。
経済性を重視するクライアントコンセプトに応えるため、

『防耐火規制』・『構造』の合理化の2点からアプローチし、ローコスト化を図った。

まず敷地を用途ごとに二分し、それぞれを準耐火建築物とすることで、

竪穴区画・耐火被覆・異種用途区画などの規制を大幅に軽減した。

また鉄骨造床はRC合成床板ではなく告示の例示仕様による乾式床を採用し、

躯体重量を軽減して基礎・杭も合理化、結果として数千万円規模のコスト削減へとつなげた。

一方仕上げについては質を落とさずアメニティを確保し、

内装では事務所でありながらカフェのように過ごせるフリーアドレスエリアを設け、

内外の打合せを自由な場所で行える環境を整えた。

店舗は本社と一体的に見えるよう外観を統一し、「とにかく目立つ」外装ではなく、

ガラス越しに商品が自然と目に入り、思わず立ち寄りたくなる雰囲気づくりを意図している。

ローコストでありながら企業イメージを高める、本社と店舗の一体的な場づくりを目指した。

DATA

所在地 神奈川県川崎市宮前区
用途 事務所・店舗
設計期間・監理期間 2017.02-2017.11
敷地面積 622.99㎡
建築面積 432.73㎡
建蔽率 69.46%
延床面積 1251.57㎡
容積率 156.84%
階数 地上3階
構造形式 鉄骨造

本社棟側ファサードをみる。

店舗棟側ファサードをみる。 事務所棟との統一感を意識しながら、店舗内部への興味を誘うデザインとしている。

敷地をカギ型に分割して申請する

店舗棟と本社棟を一体的に機能させつつ、建築基準上の制約を最小化するための配置計画。

カギ型に切り分けることで、それぞれを独立した準耐火建築物として扱うことが可能となり、

竪穴区画や異種用途区画などの防耐火規制を大きく低減できる。

また、店舗棟側では道路に対して十分な間口と奥行きを確保し、売場面積を最大化。

一方、本社棟は駐車場や来客動線と連続し、事務所と店舗をつなぐ利便性の高い構成が可能とする。

このように『カギ型の敷地分割』は、経済性と空間効率を両立させるための重要なコンセプトである。