集合住宅は一般に、階の積層によってファサードが規定され、都市に立ち現れる。本計画ではその単位をさらに細分化し、「Pixel」という最小単位のランダムな反復によって外観を構成することで、従来の枠組みにとらわれない集合住宅の新たな形式を提示している。横浜の幹線道路沿いという強い都市軸に面し、主要駅に近接しながらも、周辺には商店街や住宅、公園といった多様な環境が混在する立地特性を背景に、画一的な表情ではなく、都市の雑多さや奥行きを受け止める外観を目指した。各ピクセルのずれや重なりによって生まれる陰影や奥行きは、住戸ごとの独立性をにじませながら、建物全体としては一体感を保つ。スケールの異なる要素が共存する横浜の都市風景に呼応し、時間や視点によって表情を変える、動的で記憶に残る集合住宅を構想している。
DATA
| 所在地 | 神奈川県横浜市 |
|---|---|
| 用途 | 共同住宅 |
| 設計期間・監理期間 | 2025.03- |
| 敷地面積 | 440.20㎡ |
| 建築面積 | 336.22㎡ |
| 建蔽率 | 76.38% |
| 延床面積 | 1578.81㎡ |
| 容積率 | 311.84% |
| 階数 | 地上 |
| 構造形式 | RC造 |
デザインキーワード
Pixel
外観から連続するエントランス空間
外観は「ピクセル」をモチーフに形態を操作し、RC躯体と木調仕上げを基調とした構成としている。エントランスでは外観で用いた要素をそのまま引き込み、外から内へと連続する構えを形成した。RC躯体は素材感を活かした表情とし、上部からの間接光によって陰影を与えることで、その存在感を際立たせている。一方、木仕上げには目地やラインを用いた構成を与え、リズムのある空間をつくり出した。荒々しさを持つコンクリートと、温かみのある木を対比的に組み合わせることで、シンプルでありながら緊張感のある空間としている。エントランスは単なる通過動線ではなく、外観の印象を受け止め、建築全体の世界観を内部へとつなぐ場として位置付けている。
別案:Synapse
別案:Line