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COMPLETED

HIGASHIOGU RESIDENCE

  • 賃貸集合住宅
  • 鉄筋コンクリート造
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荒川区東尾久に建つ総戸数49 戸の中廊下型単身者向け共同住宅。住戸数を稼ぐ方が収支がよくなるため超コンパクト1LDKとしファミリータイプに近いプランニングにしている。外装は、せっ器質タイルの素朴な肌理、色むらを残したコンクリート打放しの粗さ、全艶タイルの強い反射という異なる質感をぶつけあい、目地割や見切り、厚みの取り合いを緻密に整えることで均衡を保った。マットとグロス、粗と滑らかといった対比が装飾に頼らず奥行きのある表情をつくる。昨今のマンションデザインは、華美な装飾を低層部に施し、メンテナンスのしやすさとコストの観点から45 二丁磁器質タイルで覆うのが一般的であるが、極力一般的な構成を排除して成り立つ新しいあり方を構築した。

DATA

所在地 東京都荒川区東尾久
設計期間・監理期間 2020-2022
敷地面積 1155.31㎡
建築面積 551.86㎡
建蔽率 47.76%
延床面積 2724.83㎡
階数 地下0階 地上6階

粗と艶が対話する街路ファサード

前面道路に向けて、せっ器質タイル仕上げとRC打放しがもつ素地の「粗さ」と、全艶タイルの滑らかな「艶やかさ」とを対比させ、光の移ろいとともに表情を繊細に変化させながら、歩行者の視線を柔らかく受け止め、日常の風景に穏やかな陰影を落とし、静かな気配を纏い、街路に奥行きとリズムを与える外観ファサードとした。

素材の交差を強調した道路側ファサード

素材同士のぶつかり合いや交わりが前面道路側から最もよく読み取れるように、ボリュームのずらしや開口の配置、タイル割付を精査し、歩行者の視線の動きにあわせてファサードの奥行きとリズムが立ち上がる構成とした。昼夜や季節によって異なる陰影が生まれ、街路に連続する景観のアクセントとなることを意図している。

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