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COMPLETED

GARA PRECIOUS KIYOSUMISHIRAKAWA-EKIMAE

  • 分譲集合住宅
  • 鉄筋コンクリート造
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潤いのある公園や生活利便設備が整う環境である、清澄白河に位置する共同住宅(分譲マンション)の計画。

白を基調とした光沢のあるタイル貼りの外観に、運河のたゆたう水面をイメージして、日本の伝統色のひとつ・藍色をアクセントカラーとして採用。エントランスはガラス素材を生かした意匠で、ひと際のモダニズムを演出している。

本計画は、清澄白河の都市スケールが混在する街並みに対し、限られた敷地条件の中で「街角に輪郭を与える縦の住まい」をコンセプトに設計した共同住宅である。道路に面する立面は、白いバルコニーと外部階段をリズミカルに反復させ、生活の気配をにじませながらも軽快な奥行きをつくる構成とした。一方で、濃色の縦長の壁面(コア)を強く立ち上げることで、建物全体の重心を整え、周辺の雑多なボリュームの中でも端正な存在感を確保している。階段を外部化することで内部の専有面積を確保しつつ、採光・通風の抜けを確保し、避難動線を明快にした。素材と色のコントラスト、水平(バルコニー)と垂直(コア)の対比によって、密度の高い市街地の中に、凛としたプロポーションと都市の「隙間にひらく」住環境を提案している。

DATA

所在地 東京都江東区
用途 共同住宅
設計期間・監理期間 2016.01-2018.02
敷地面積 518.08㎡
建築面積 309.64㎡
建蔽率 59.77% (60%)
延床面積 2,511.80㎡
容積率 395.13% (400%)
階数 地上11階
構造形式 鉄筋コンクリート造

濃淡ランダムタイルの縦帯が際立つ、街角のスリムなファサード

清澄白河の幹線道路と生活道路が交わる角地に、周辺の中層街並みに埋もれず、かつ過度に主張しない“端正な塔”を目指した。ファサードは性格の異なる二つの面で構成する。住戸の背骨となるバルコニー側は、淡色タイルで整え、妻壁は縦一列の小窓で静かなリズムを与えて街の背景となる。一方、コア面は濃淡の異なるタイルをパッチワーク状に積層した縦帯とし、外壁に見られる水平ラインを細分化して高さ感を分節。白いバルコニーの張り出しと奥行きが強い陰影を生み、外部空間の存在を街に可視化する。深いインナーバルコニーは日射を和らげ、幹線道路の騒音や視線を一段受け止める緩衝帯としても機能する。タイルの色調は時間帯で光を拾い、雨の日には濡れ色が表情を深める。遠景では縦帯がランドマークとなり、近景では素材の細かな変化が歩行者スケールをつくる。低層部は石調の基壇とガラスのエントランスで開き、街角ににじむ玄関の明かりが住まいの気配を伝える。

縦に伸びるコアと端正なフレームが街角に輪郭を与える

清澄白河の幹線道路交差点側に正対するバルコニー側ファサードは、住戸の「外」を積極的に街に現すことで、単調になりがちな集合住宅の立面に奥行きとリズムを与えることを狙った。奥行きを確保した連続バルコニーをフレーム状に積層し、柱梁のグリッドとスラブ端部がつくる水平・垂直の線で高さ感を細かく分節する。日射を受ける白いフレームは明るく、奥の開口は濃い陰影となって、朝夕でコントラストが変化し、街路からは住まいのレイヤーが読み取れる。バルコニーは屋外の居場所であると同時に、騒音・排気・視線を一段受け止める緩衝帯として機能し、室内の開放性とプライバシーを両立させる。手摺高さや開口位置は安全性を確保しつつ、開放性を阻害しない寸法とし、植栽や物干しなど日常の行為がさりげなく滲む余白を残した。角部では深いバルコニーの陰影と、濃淡タイルの縦帯ボリュームが対比し、交差点に軽やかな表情とランドマーク性をつくっている。遠景では開口の反復が街のスケールを整える。

石調の壁面と柔らかな照明が迎える、上質で落ち着いたエントランス

光の格子が奥行きを導く、石調の壁面の落ち着きのあるエントランスホール

和モダンな設えで迎える、落ち着きのある最上階 住戸玄関

白壁と木床の直線廊下が、自然光で奥へ静かに誘う

木質天井の奥へ誘う開口が落ち着いた光と広がりを導く

フラットな天井が柔らかな光を導き広さを感じさせる上質なリビングダイニング

最上階プレミアム住戸は、外の景色と光を室内の主役に据える「上質な余白」をコンセプトに、リビング・ダイニングを一体の大空間として計画した。天井は木目パネルを大判で割付け、面の連続性で包まれ感と伸びやかさを両立。大開口の窓は柔らかな拡散光を取り込み、白い壁面と相まって一日を通して表情が変わる。窓際には造作ベンチと収納を連続させ、眺望を楽しむ居場所、家族の回遊、片付けの機能をまとめて端正に整える。ダイニングは濃色の天板で重心をつくり、くつろぎのソファゾーンと緩やかに領域を分節。壁面ニッチはアートや祈りのしつらえを受け止め、日常に静かな焦点を与える。家具は低めに抑え、視線が窓へ抜けるプロポーションとして最上階ならではの開放感を最大化。夜は点在するダウンライトと間接の光で木天井の陰影を際立たせ、落ち着いた滞在感を演出する。素材のコントラストとシンプルな線で、ホテルのような品位と暮らしの温度を重ねた。

木天井と間接照明の光が陰影をつくり、落ち着き深まる夜のリビングダイニング

茶室と地窓

躙り口を彷彿させる低い入口

大容量の和服収納

各々コーディネート提案した三姉妹の寝室

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