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COMPLETED

FORESIGHT Kandatacho

  • 賃貸集合住宅
  • 鉄筋コンクリート造
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千代田区神田、オフィスや店舗がひしめく商業地域の細街路に位置する、総戸数42戸の単身者向け集合住宅の計画である。都市の密度が高い環境において、過度な自己主張は避けつつも確かな存在感を放つ「都市型ファサード」の構築を意図した。

外観は、乾式工法による質感豊かな二丁掛けタイルと、RC打放しのバルコニー手すりを互い違いに重ね合わせた層状の構成を採用。

そこに黒色スチールの水平ラインを各階に巡らせることで、建物全体の表情をシャープに引き締めている。エントランスへ足を踏み入れると、左官調の壁・天井仕上げに、グレータイルと黒色アルミ製コの字チャンネルを組み合わせた、落ち着きある均整の取れた空間が広がる。

さらに床・壁・天井を貫く白い帯状の要素を挿入することで、空間にアクセントと奥行きをもたらしている。

DATA

所在地 東京都千代田区神田
用途 賃貸集合住宅
設計期間・監理期間 2021.02-2021.09・2022.04-2023.06
敷地面積 231.89㎡
建築面積 177.32㎡
建蔽率 76.47%
延床面積 1843.85㎡
容積率 664.16%
階数 地下0階 地上12階
構造形式 RC造

長期運用を見据えた乾式タイル外装


長期的な資産価値の維持と安全性を重視し、外装には乾式工法による二丁掛けタイルを採用した。経年劣化や地震時の挙動に強いこの工法は、タイルの剥離・落下リスクを最小限に抑え、都心密集地における将来的な修繕負荷を大幅に低減する。さらに、各階の黒色スチールラインが雨垂れを防ぐ水切りとして機能し、汚れの付着を抑制することで、竣工時の美しい表情を永く保つ計画とした。

千代田小通りの交差点からみたファサード

素材の対比と水平ラインが織りなす層状のファサード


外観は、周辺環境との調和と自立性を両立させるため、素材のコントラストが際立つ層状構成とした。ベースとなるのは、乾式工法による二丁掛けタイルである。焼き物本来の豊かな質感と陰影が外壁に深みを与え、長期的な安全性も確保している。これに無機質でソリッドなRC打放しのバルコニー手すりを互い違いに重ね合わせることで、ファサードにリズミカルな躍動感と物理的な奥行きを創出した。さらに、各階スラブ位置には黒色スチールの水平ラインを全周に巡らせている。この繊細かつ鋭利な金属のラインが、重層的なマテリアルを視覚的に分節・統合し、建物全体のプロポーションをシャープに引き締めている。

建物アプローチ正面からのファサード

北西側からアイレベルでみる

袖壁をにより外観を分節し、シャープな印象を際立たせた。

北側道路からのアプローチ

空間を貫く「白い帯」のアクセント


エントランスホールは、都市の喧騒から一線を画した静謐な場所として計画した。空間の基調となるのは、微細な陰影を宿す左官調の壁・天井仕上げである。そこに硬質なグレーの床タイルと、壁面を鋭利に切り取る黒色アルミ製のコの字チャンネルを緻密に組み合わせることで、素材の対比が美しい、均整の取れた落ち着きある空間を構築した。

この空間に対し、床・壁・天井を連続して貫く「白い帯状の要素」を挿入した。この白のラインは、単なる装飾にとどまらず、照明や外光を柔らかく反射させるリフレクターとして機能する。視線を奥へと誘うこの要素が、空間に鮮やかなアクセントと物理的な奥行きをもたらしている。

アプローチからみるエントランス

風除室、エントランスホールを一体にみる

メールコーナー。奥には防災倉庫を構える。

左官調の壁天井とアルミパネルで構成したエントランスホール

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